4月1日付けの厚生省の発表で、日本脳炎の予防接種が積極的推奨になりました。
ただし積極的推奨の対象者は、平成22年度に3歳になる幼児だけです。今年4歳以上になる幼児は、定期接種ではありますが、積極的推奨ではないそうです。
ワクチンの製造がまだ少ないため、とりあえず今年3歳になる幼児から接種を積極的に行っていくという、厚生省の方針のようです。
方針が、なんとなく後手後手にまわっているような気がします。
定期接種の対象年齢の、3歳以上~7歳6ヶ月未満の方は、早めに予防接種を受けておいたほうがよさそうです。
粂川
任意の予防接種については、多方面から色々な意見があるため、迷ってしまう方が多いのだと思います。
日本小児科学会の基本的なスタンスとしては、任意の予防接種については、可能な限り接種を勧めています。
理由としては、その効果〈ベネフィット)が副反応〈リスク)を大きく上回るためです。
小児科関係者の間では、水痘、おたふくかぜ、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチンなどの、現在任意接種となっている予防接種が定期の予防接種になるような働きかけが盛り上がっているところです。
日本脳炎に関しては、昨年から定期の予防接種になっており、もうすぐ厚生省から積極的推奨になる予定になっています。
粂川
今夜は、杉並保健所で小児夜間救急の当番です。
受付は、夜10時までです。急な発熱などでお困りの際は、ご利用下さい。
また、4月18日のクリニックの日曜診療は、私の担当です。宜しくお願いします。
粂川
最近になって、ようやく春らしい暖かい気候になってきました。
小児科の外来は、病気で受診する方は全般的に少なく、予防接種を受ける方が多くなってきました。
新学期が始まったばかりと言うこともあり、MRワクチン、水痘、おたふくかぜの予防接種を受ける方が多いようです。
もうひとつ忘れてはいけない予防接種に、日本脳炎があります。1年中接種できる予防接種ですが、できれば蚊の増えてくる前のこの時季に、接種を済ませておいた方がいいでしょう。
粂川
小児科外来は、咳や鼻水の患者さんは比較的多いのですが、症状の重い病気は少ない印象です。
申し訳ありませんが、4月2日(金)は私用のため休診になります。尚、4月3日(土)は通常通りの診療です。
粂川
肺炎球菌は、中耳炎の原因になる主な細菌ですが、ワクチンの中耳炎予防効果については、かなり限定的と言われています。
Hibにしても小児用肺炎球菌ワクチンにしても、髄膜炎の予防効果に関しては海外でもかなりの実績がありますが、中耳炎に関してはあまり大きな期待はできないようです。
乳児の中耳炎に関しては、後ほどまた詳しくお話します。
犬に咬まれた時の対処についても、質問がありました。
日本の犬ならば、狂犬病ワクチンが普及しているため、まず安全と考えていいと思います。傷口が深く出血していたり、痛みや赤みが続く場合は、病院を受診してください。皮膚科、外科、小児科のいずれでも対応可能と思われます。
軽い擦り傷程度であれば、傷口を水でよく洗い流して、ばい菌が入らないように家庭用の消毒をしてもらえば充分でしょう。
粂川
周辺の幼稚園を中心にして、水痘(みずぼうそう)が流行しています。
水痘は、飛沫感染が主ですが、空気感染することもある非常に感染力の強い感染症です。
基礎疾患のある方が感染すると、生命にかかわることもあります。また、帯状疱疹とのかかわりも、最近注目されています。
予防接種の効果は高く、接種している人の8割以上は感染しないですみます。また予防接種をしていると、感染してしまった場合でも、ほとんどが軽症ですむことが知られています。
日本人が開発したワクチンで世界的にも評価の高いワクチンなのですが、日本では任意接種のため、接種する人は全体の4割ぐらいに留まっています。何となくもったいないような気がします。
水痘やおたふくかぜワクチンは、幼稚園や保育園の集団生活に入る前に、ぜひ打っておきたい予防接種です。
粂川
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