手足口病について

テレビや新聞の報道で、手足口病の流行が時々取り上げられていますが、クリニック周辺では、まだそれほど流行はみられていません。

毎年、夏に流行するウイルスの感染症で、主な症状は、手、足、口の発疹で、熱はあまり高くなく、比較的元気なことの多い病気です。

自然治癒する、あまり心配のない感染症と考えられていますが、極めて稀に重症になることがありますので、高熱で元気がない・・・等の症状があるようなら、早めの受診をお勧めします。

粂川


 

子どものこころ研修会

先週の土日は、小児科医会主催の子どものこころ研修会に参加してきました。

著名な講師の先生をお招きして、全国の子どものこころ相談医の数百名の医師が、2日間びっしりと講演を受けてきました。

多種多様な内容だったのですが、中でも恐ろしいと思ったのは、テレビゲーム、携帯、PC・・・等の子どもへの悪影響です。

直感的には悪い影響があることはわかっているのですが、現在それを示すデータはあまり多くありません。逆に良い影響についてのデータは、全く無いそうです。

つまり現状を放置することは、膨大な人体実験であり、数十年後にその結果が出るのですが、当然良い結果が出るとは思われないでしょう。

詳しくはまた後ほど書きますが、何か質問などあればお知らせ下さい。

粂川

予防接種の公費助成

任意接種の予防接種公費助成について、本日の朝日新聞夕刊に記事が載るそうです。

自治体によって、かなりの差があることがわかります

杉並区は・・・と言うと、東京23区の中ではけして助成が進んでいるわけではなさそうです。

杉並区は、子宮頸がんワクチンに関しては積極的なようですが、その他はどうも置き去りにされているようです。

公費助成に関して、保護者の方々からの要望がもっと盛り上がっても良いのではないでしょうか。

新聞でも紹介された、熱心な小児科医が立ち上げたサイトがありますので、貼付しておきます。

http://homepage3.nifty.com/hoshikawa/advocacy/kouhi.html

日本脳炎の接種時季

幼稚園のお子さんの、日本脳炎と肺炎球菌の予防接種の順番について質問がありました。

日本脳炎も肺炎球菌も、一年中接種は可能ですが、日本脳炎に関しては、蚊の増え始める夏前の接種が勧められています。

ご質問の方であれば、まず日本脳炎を１週間以上の間隔で２回接種し、更に１週間以上あけて肺炎球菌を接種する方法が良いかと思います。

ご希望であれば、肺炎球菌と日本脳炎は同時接種も可能です。

当院では、日本脳炎も肺炎球菌も、現在のところ在庫は充分にあり、いつでも接種は可能ですが、手違いの無いように、事前に電話予約をお願いしています。

粂川

 

暖かくなってきました

連休中から急激に気温が上がり、4月中の寒さがウソのような天候になってきました。

小児科外来の感染症も、比較的落ち着いてきました。

昨年の今頃は、新型インフルエンザ騒動が始まった頃で、外来もぴりぴりとした雰囲気が流れていました。それに比べると、今年は随分となごやかな雰囲気に感じられます。

この時季に、予防接種や健診を計画的にすすめてください。

粂川

日本脳炎の予防接種が、積極的推奨になりました

4月1日付けの厚生省の発表で、日本脳炎の予防接種が積極的推奨になりました。

ただし積極的推奨の対象者は、平成22年度に3歳になる幼児だけです。今年4歳以上になる幼児は、定期接種ではありますが、積極的推奨ではないそうです。

ワクチンの製造がまだ少ないため、とりあえず今年3歳になる幼児から接種を積極的に行っていくという、厚生省の方針のようです。

方針が、なんとなく後手後手にまわっているような気がします。

定期接種の対象年齢の、3歳以上～7歳6ヶ月未満の方は、早めに予防接種を受けておいたほうがよさそうです。

粂川



 

任意の予防接種について

水痘やおたふくかぜ等の任意の予防接種について、ご質問がありました。

任意の予防接種については、多方面から色々な意見があるため、迷ってしまう方が多いのだと思います。

日本小児科学会の基本的なスタンスとしては、任意の予防接種については、可能な限り接種を勧めています。

理由としては、その効果〈ベネフィット）が副反応〈リスク）を大きく上回るためです。

小児科関係者の間では、水痘、おたふくかぜ、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチンなどの、現在任意接種となっている予防接種が定期の予防接種になるような働きかけが盛り上がっているところです。

日本脳炎に関しては、昨年から定期の予防接種になっており、もうすぐ厚生省から積極的推奨になる予定になっています。

粂川