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杉並堀ノ内クリニック 小児科ブログ
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皇室の愛子さまが、水痘にかかってしまったようです。

1歳の時に水痘のワクチンは打っていたそうで、症状は軽く発疹も少なく、熱もすぐ下がったようです。

水痘のワクチンを1回打つと、8割~9割ぐらいの人は一生水痘にかからずにすみます。かかってしまった場合でも、愛子さまのように症状がかなり軽く済みます。

また水痘ワクチンについて最近注目されているのが、帯状疱疹の症状を軽くする効果があることです。

そう言えば、雅子さまが最初に体調を崩されたのは、帯状疱疹がきっかけだったように記憶しています。

欧米では予防医学が進んでいて、水痘の予防接種接種率が100%に近いそうです。そのため最近では水痘自体が珍しい病気になっているそうです。

日本では自費による接種のため3~4割と接種率が低く、愛子さまがかかるほど一般的な病気のままです。
外国からみれば、皇室の人間が水痘にかかってしまうなんて異様なことなのかもしれません。

水痘の予防接種が公費になるまではまだ時間がかかりそうですが、皆さんには積極的に予防接種を受けられることをお勧めします。

粂川





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本日4月7日の読売新聞朝刊の12面に、細菌性髄膜炎、Hibワクチンについての記事が載っていました。

内容としては、このブログでも今まで書いてきたような物ですが、参考になるかと思いますのでご一読下さい。

記事の中では、今年の夏からワクチンが始まるとの事ですが、あくまでも見通しであって実際に始まるのは夏から秋の間かと思います。

接種開始時期について、確実な情報が入り次第お知らせしますので、もうしばらくお待ち下さい。

粂川
中学1年生、高校3年生、幼稚園や保育園の年長になるお子さんのご家庭に、MRワクチンの接種票がそろそろ届いたと思います。

テレビ等でも報道されていますが、東京都内でも10代、20代を中心に麻疹(はしか)が流行し始めているようです。

2回目の接種で免疫はより確実になります。予防接種は速めに受けてください。

粂川

Hibワクチンについての質問に関連して、細菌性髄膜炎について少し説明します。

細菌性髄膜炎の原因になる菌の中で、一番多いものがインフルエンザ桿菌(Hib)と呼ばれるもので、二番目が肺炎球菌と呼ばれるものです。

インフルエンザ桿菌と肺炎球菌に関しては、現在欧米はもちろん世界でも100カ国以上が予防接種を行っており、先進国の中では細菌性髄膜炎が近年激減してきています。

細菌性髄膜炎の初期症状は、発熱、嘔吐、元気がない等であり、普通の風邪との見分けは経験のある小児科医師でも難しく、発熱後2.3日以内の痙攣重積で診断がつくことがほとんどです。

細菌性髄膜炎による痙攣が始まると、一刻も早い緊急の集中治療が必要になりますが、それが可能な施設は限られています。ですから夜間や休日に痙攣が起こった場合、すぐに対応できる施設を捜すのが一苦労になります。

早期診断と早期治療によって死亡や後遺症のリスクを下げることは期待できるのですが、早期診断の困難さや集中治療の出来る病院の減少などの理由により、不幸な結果になる患者さんはむしろ増加してしまっているようです。

現在のところ唯一有効な対応策は、予防接種の普及のみです。欧米では10年以上も前からインフルエンザ桿菌(Hib)や肺炎球菌の予防接種が普及しているため、現在は細菌性髄膜炎が激減しています。

日本ではいまだに予防接種が始まっていないため、細菌性髄膜炎の患者さんは増加しているそうです。

Hibワクチンの早期実施、その次に肺炎球菌ワクチンの導入が必要な理由がお分かりいただけると思います。

粂川



幼稚園、保育園の卒業式も一通りおわり、4月に小学校に入学する新1年生は期待にわくわくしていることかと思います。

新1年生で、MRワクチンの接種がまだお済でない方は、公費(無料)で出来るのは3月中で、残りあと数日です。お急ぎ下さい。4月1日になってしまうと無料で出来なくなってしまいます。ご注意下さい。

接種率は意外と低く、8割ぐらいだそうです。皆さんの周囲でまだ接種していない方がいれば、是非知らせてあげてください。

ところで、麻疹(はしか)の流行は他人事ではなくなってきており、最近になって高円寺の学校で学級閉鎖があったり、当院内科でも30才台の成人で麻疹の患者さんが出たりしています。

麻疹は、空気感染で感染力が非常に強く、治療法がなく重症化することの多い感染症です。予防法はワクチンの接種しかありません。

粂川



NONAMEさんから、Hibワクチンについてコメントいただきました。

本当に啓蒙活動が必要なワクチンだと思います。

今のところ、ワクチンが出回るのは今年の夏以降になりそうですが、任意接種のため4回全部受けると2万円から3万円の料金がかかってしまいます。

自治体によっては、一部負担してくれるところもあるようです。また定期接種にしてもらうよう、運動も起こっています。

今後の展開を期待したいところです。

粂川

今年は花粉の量が多いため、目のかゆみの強い患者さんが目立ちます。

予防としては、外出時にメガネやゴーグルをかけたり、帰宅後に目の洗浄(薬局に売っています)を行ったりするのが効果的です。

午後になると花粉の飛散量が増えるため、午後の外出はなるべく避けるのも有効な手段なのですが、元気な子供にそれを要求するのは現実には無理でしょう・・・。

眼科だけでなく小児科や内科でも、目のかゆみを訴える患者さんにはアレルギーの点眼薬(パタノール等)を処方します。1日数回つけてもらうと、かゆみがおさまり、予防にもなります。

アレルギーの点眼薬だけで効果のない方に関しては、ステロイドの点眼薬(フルメトロン等)を併用します。
ステロイド点眼薬で、まれに眼圧が高くなる等の副作用もあるため、長期間使用する方に関しては、眼圧のチェックに眼科の受診をお勧めしています。

スギ花粉の季節は、ゴールデンウイークが終わるぐらいまで続きます。何とかうまく乗り切りたいものです。

  • ABOUT
杉並堀ノ内クリニック小児科医が情報をお届けします
  • プロフィール
HN:
粂川好男
年齢:
63
性別:
男性
誕生日:
1961/04/22
職業:
小児科医師
趣味:
育児、食べ飲み歩き
自己紹介:
小児科専門医
日本小児科学会
日本小児アレルギー学会
日本小児感染症学会
日本周産期・新生児学科
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